2017年2月21日火曜日

たかが世界の終わりを観てきたよ!


正直、難しくてよくわからなかった。
どこの家族も難しくて歪って事なのかなぁ。
とにかく、主人公のルイが本当は絶対に言わないといけなかったことを言い損ねて帰って行ったのだけは分かった。



でも、そんなものかもしれない。
きっと、ルイは家庭の中で窮屈な思いをしてきたし、同性愛者であることもあって、自分の本当に言いたかった事を言えずに飲み込んできたんだというのは感じた。
だから、フランスの実家を出てカナダへ行ってしまったんだろうと言うのを感じ取るのは出来たと思う。
そして、家族も彼のそういう部分や賢さみたいなものを理解する事が出来ずに戸惑うし、どう接していいのか分からなかったんだろうとも思う。
誰が悪い訳でもないからこそ、どうしようもないんだろうなぁと思った。

どこの家族も一緒なんだろうとあの映画観てそこは共感した。
自分自身があの映画に映し出されていた家族関係が当たり前だと思ってるから、そこまで衝撃を受けなかったのもしれないと思う。
皆、どこかに憤りや閉塞感を抱えて、でもそれだけじゃなくて相手を思いやる気持ちも持ち合わせてて、その危ういバランスの上に成り立っている関係で。
血が繋がってしまっているし近いと思ってるから、赤の他人なら割り切れて許せるはずの所や許せる部分が許せなくて衝突してしまうと思うし、逆に家族だからこそ許せる部分や仕方ないと思える部分もある。

けれども、性格や生きてきた時代背景とかも違うんだし、家族だから分かり合えるっていうのは、絶対に幻想だと思う。

何も無い家庭なんてあるわけがないし、どこの家族にもタブーみたいなものはあるはず。
あの映画ではルイがそれで12年ぶりに帰ってきたことによって、静かな池に突然石が投げられたみたいに生じた波紋で他の家族が良くも悪くもさざめきたって、歓迎しようとする一方で隠れていた不満や忘れていた事を思いださせられて衝突してしまったってところかなぁ。

親族が集まると、たまに衝突起きてたりするのとかもそーゆー感じな気がする。
国は違えどやはり家族関係は同じなのかも。
一番初めに触れる社会だし、皆上手くいくといいのにって思うのに上手くはいかない。

でも、離れている家族だからこそ、いつも一緒にいる人が言っても効果が無いどころかケンカになってしまう様なことも言える所もあると思う。
(具体的にはお母さんが妹は家を出たがっているからルイに「妹は家を出たがっている。遠い場所で新しい人生を始めたがっている。だから会いに来ていいよっていってあげて。私が言っても怒るだけだから」という事を言っているシーン。セリフはしっかりは覚えてないけど、だいたいこんな感じの事を言ってたはず)

終盤でデザート食べながら、ルイが一番話したい事を話そうとするけども中々言えなくて、そうしている内にいきなりお兄さんがルイを空港まで送るって言い出して、そこから全員で口論になってしまい、お母さんが最後に「次はこういうことはないようにするから。大丈夫だから」的な事を言っていたけど、何となく次はないんだろうなぁとお互いに思っている感じも伝わってきたし。

印象に残った言葉は、「居心地のいい不幸より幸福を選べ」っていうお兄さんの言葉。
なるほどなぁとただ納得しかなかった。

あと、映像は最高だった。
ヨーロッパ映画の空の描写やあの少しくすんだ映像が大好きなもので…
音楽の使い方も素晴らしかったし。
それと、ヴァン・サン・カッセルが出ている映画を見たのは初めてだったんだけど、個性的で味があるカッコいい俳優だと思った。
さすがモニカ・ベルッチの旦那。

とにかく、家族関係はいいところも悪いとこもあるし難しいっていう映画だったと思う。

で、結論としてはやっぱり主人公のルイを演じたギャスパーは非常に美しかった!!(結局それ)


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